所在や存在が確認できない…失われたメディア「ロストメディア」

皆さんは、「ロストメディア」をご存じでしょうか。

ロストメディアとは、所在や現存するかどうかの確認ができていない映像や音楽のことです。完全に失われたものもあれば、捜索によって発見されることもあります。

そんな都市伝説のような不思議な魅力を持つ、興味深いテーマを取り上げていきます。

皆さんは、「ロストメディア」をご存じでしょうか。

ロストメディアとは、「所在や現存するかどうかの確認ができていない、映像や音楽などのメディア」を指します。完全に失われたものもあれば、捜索によって発見されることもあります。

そんな都市伝説のような不思議な魅力を持つ、興味深いテーマを取り上げていきます。

失われた映画

19世紀末から1930年代に制作された無声映画の多くは、廃棄されたり保存活動の気運が無かったことによりロストメディアになっています。

特に1929年以前に制作されたものに至っては、既に9割以上が失われたと言われています。

前述の画像は1936年公開の西部劇『オレゴン街道』です。この映画は、2013年にスチル写真(宣伝用の写真)が発見されているものの、肝心の全編フィルムはいまだ見つかっていません。

失われたテレビ番組

1970年代以前のテレビ番組は、放送用ビデオテープの高価さから保存が難しく、多くがロストメディア化しました。

テープの再利用が常態化していたため映像が残らず、放送済みなのに現存しないケースが多数発生。

NHKは1981年から放送した番組の保存を始めましたが、それ以前の番組は一般家庭などからの映像提供に頼っています。

実例として、1972年放送のSFドラマ『タイム・トラベラー』の最終回は現存していないと考えられていましたが、後に一般家庭の録画映像から発見されました。

失われたゲーム

ゲームはハードの移り変わりによってロストメディア化しやすく、旧ハード向けに開発された作品はソースコードが現存せず移植が困難となる場合があります。

例えば、東方Projectの「東方紅魔郷」はWindows XP向けに制作され、現在のWindows10や11では正常に動作しません。ソースコードの欠如も影響し、作り直しができなくなっています。
有志が作成したツールやプログラムで動作させることはできますが、このように時間の経過と共に扱いづらくなってきています。

ゲームもロストメディアの一種として取り上げましたが、正確には「存在の消失」ではなく「扱いやすさの喪失」という意味でのロストメディアと言えるでしょう。

失われた音楽

音楽のロストメディアは「ロストウェイヴ」と呼ばれ、マスター音源が失われるだけでなく、曲名や作者などの詳細情報が不明になることもあります。

代表例として「インターネット上で最も不思議な曲」があり、1984年にドイツ北部のラジオ局で放送されたものの、長年詳細が不明でした。しかし、2024年11月、ネットユーザーが地方紙の記事を手がかりに関連バンドの楽曲を照合し、特定に成功しました。

このエピソードは本サイトでも取り上げているので、ぜひ見ていってください。

【世紀の大発見！】全ての詳細情報が不明だった「インターネット上で最も不思議な曲」の正体がついに判明！

ロストメディアの今後

ロストメディアは今後も増え続けると考えられます。

インターネット上では、実体を持たないコンテンツが日々生まれては消えていっています。
特に、限定的なサービスや小規模なコミュニティで流通したものは、それらの終焉とともに失われがちです。

管理人が作成したこのサイトのオリジナルキャラクターもまた、サイト閉鎖とともに失われてしまう存在です。
こうした運命を辿るものは、身近に溢れていると言えるでしょう。

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