都市伝説

所在や存在が確認できない「ロストメディア」となったアニメ作品5選


 

前回、ロストメディアについての概要を取り上げました。今回は、その実例としてロストメディアとなったアニメをいくつか紹介していきます。

クレヨンしんちゃん 第93話(1994年)

1994年4月18日に放送された第93話は、再放送やビデオの販売などがされることがなかった幻の回です。
公式サイトのエピソードリストでもこの回の情報は省略されています。

この回の3本目「ブリブリ映画紹介だゾ」は、1994年公開の映画「ブリブリ王国の秘宝」の宣伝要素が含まれていたため、映画公開後に不要と判断されカットされた可能性があります。

  • 書道で心をめにするゾ
  • こたつを片づけるゾ
  • ブリブリ映画紹介だゾ

しかしながら、映画と関係ない1、2本目を含めた第93話全体がカットされており。その理由は不明のままです。

第93話は映像そのものが未発掘となっていましたが、2024年、Redditのユーザーによってハワイの日本語テレビ局「KIKU」で放送された際の録画映像が発見されました。

ベルサイユのばら「燃え尽きたバラの肖像」(1980年)

1979年10月から1980年3月に放送されたアニメ「ベルサイユのばら」には、ロストメディアとなった回が存在します。

ロストメディアが生まれたのは、キー局である日本テレビが1980年シーズンからナイター野球中継枠を19:00開始としたことが原因でした。
ナイター中継を行っていなかった地域では、プロ野球シーズン開幕により本作の放送が休止され、放送に空白が生じました。

この空白を埋めるために先行放送を行うと、地域によってはネタバレのリスクがあるため、本来の第24話「アデュウわたしの青春」とは異なる打ち切り用の最終回「燃えつきたバラの肖像」が放送されることに。

しかし、この「燃えつきたバラの肖像」は再放送されることなく、DVDなどのビデオソフトにも収録されなかったため、ロストメディアとなりました。

もはや映像は現存していないと考えられていましたが、2020年に一般視聴者がVHSテープを所有していることが判明。著作権上の問題から公開はされていないものの、映像自体は辛うじて現存していたのです。

こちら葛飾区亀有公園前派出所 イベント限定のアニメ作品(1985年)

1985年11月23日に開催されたイベント「ジャンプ・スペシャルアニメ・大行進」向けに、タツノコプロが制作した『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のアニメ作品がロストメディアとなっています。

この作品では、コミックス第43巻収録の「罰当たり! 両さんの巻」と第45巻収録の「シルバー・ツアーの巻」の2本がアニメ化されましたが、キャラクターの設定が原作とは異なっていました。

当初はイベント限定の作品でしたが、一部では1988年にジャンプの読者プレゼントとしてビデオソフト化されたという情報もあります。

しかし、実際にそのようなプレゼント企画が存在した証拠はなく、そのビデオソフトが流通した形跡もないため、本当にビデオソフト化されたのかは疑問視されています。

ポケットモンスター ベストウイッシュ「ロケット団VSプラズマ団! 」(2011年)

『ロケット団VSプラズマ団!』は、アニメ「ポケットモンスター ベストウイッシュ」の第23・24話として放送予定だったエピソードです。

2011年3月10日に放送された第22話の予告では23・24話の告知がされましたが、翌日の3月11日に発生した東日本大震災の影響で放送が見送られてしまいました。

より詳細な理由は未公表ですが、予告映像に原発事故を連想させるようなシーンが含まれていたためとされています。

その後、2013年に「まんだらけ」のオークションで第24話の台本が出品され、9800円で落札されました。
さらに、2023年5月2日には未発掘だった第23話の台本を含む計99ページ分の内容がネット上で公開され、ストーリーの全容が判明しました。

ただし映像は今も発見されておらず、放映元のテレビ東京や制作会社に映像が残っていたとしても、今後の収録や放送の可能性は限りなく低いとされています。

このことから、本作品は「現存しない」という意味合いが強い「ロストメディア」というよりも、「観る手段がないメディア」という方が正しいかもしれません。

ドラえもん「ケンちゃんの冒険」(1981年)

1981年、国際障害者年に合わせてドラえもんの短編映画『ケンちゃんの冒険』が制作され、公民館や学校で上映されました。聴覚障害者向けの字幕が埋め込まれ、障害のある子どもが楽しめるよう配慮された作品でした。

この番組はテレビで一度放送されたのみで再放送されず、家庭用メディアにも未収録だったことから、ロストメディアとされています。制作した全国心身障害児福祉財団が全編映像を保管しているかは不明で、所在がわからない状態になっています。

発見状況として、2014年にオークションに出品された16mmフィルムが落札されましたが、映像は公開されていません。
2018年には上映当時の写真が公開されましたが、これもまた映像ではありません。
2023年にはフィルムプリントとスチール写真が88万円という高値で出品されましたが、落札されることなく終了しました。
2024年には、一部映像がネット上にアップロードされましたが、全編の発掘には至っていません。

3件のコメント

  1. Этот интересный отчет представляет собой сборник полезных фактов, касающихся актуальных тем. Мы проанализируем данные, чтобы вы могли сделать обоснованные выводы. Читайте, чтобы узнать больше о последних трендах и значимых событиях!
    Углубиться в тему – https://vivod-iz-zapoya-1.ru/

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です